上昇トレンド初期のチャートパターンと銘柄の選び方

今回は上昇トレンドの初期状態を移動平均線で捉えるポイントについて解説します。一般的に上昇トレンドとは、各移動平均線が上向きで、短期線が長期線の上に並ぶ「パーフェクトオーダー」の状態を指します。オレンジの200日線、水色の75日線、緑の25日線、ピンクの10日線が順序よく並び、かつすべて上向きであるとき、株価は上昇トレンドにあります。

ただし、上昇トレンドが進行すると、これらの移動平均線同士の乖離が大きくなり、株価がすでにかなり上昇しているケースが多く見られます。そのため、トレンド初期を見つけるには、短期線が長期線の上に位置していて、かつ各線の間隔がまだ大きく広がっていない銘柄を探すことが重要です。特に200日線に対して75日線がまだ上抜けていないものの、25日線や10日線がすでに200日線を上回っており、株価も主要移動平均線を上回っているような状態は、まさに上昇転換の入り口にある銘柄といえます。

このような銘柄を効率的に探すには、株の達人 Ver.7の銘柄選択機能を活用するのが便利です。ツール上部のボタンから条件設定画面を開き、「13番・上昇トレンド初動の銘柄」という条件を選択します。この条件には、200日線の上に25日線、75日線の上に25日線があり、さらに各移動平均線の乖離が5%以内というフィルターが含まれています。また、25日線と75日線が上向きであること、株価が25日線を上回っていることなども条件として設定されています。

これを実行すると、ちょうど移動平均線が上向きに整い始めた銘柄が抽出されます。市場を東証プライムに設定して実行ボタンを押すと、該当銘柄が一覧で表示され、チャートを確認しながら視覚的に判断することができます。特に、決算発表シーズンにはギャップアップから上昇トレンド初動に入る銘柄が増えるため、このタイミングでのスクリーニングが有効です。

今回はこのような移動平均線で見る上昇トレンド初期の特徴と銘柄の見つけ方を動画で解説していますので、ぜひご覧ください。

上昇トレンド初期のチャートパターンと銘柄の選び方