今回は、初心者向けにRSIの基本的な見方を解説いたします。RSIの中でも最もよく使われている設定は14日で、直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の関係から、現在の相場が買われすぎなのか、売られすぎなのかを0%から100%の範囲で示す指標です。

RSIが70%や80%といった高い水準にある場合は、短期間で株価が大きく上昇しており、買われすぎの状態と判断されます。反対に30%以下まで下がってくると、値下がり幅の方が大きくなっている状態となり、売られすぎを示します。基本的な考え方としては、RSIが30%以下まで低下した場面から、底打ちを意識して買い場を探っていくのが基本となります。
ただし、RSIは細かな株価の動きまで正確に捉えられる指標ではありません。RSIが30%以下になったからといって、すぐに底打ちするとは限らず、「そろそろ底打ちする可能性が出てきた」というサインとして受け止めることが大切です。そのため、ローソク足の動きとあわせて確認し、安値を切り下げなくなったり、反発の形が出てきた場面で、底打ちの可能性を判断していくことが重要になります。
さらに重要なポイントとして、RSIが30%以下の水準から上昇したあと、50ポイントを上回って推移できるかどうかの確認が欠かせません。RSIが50ポイントを上回るということは、過去14日間において値上がり幅の方が値下がり幅を上回っていることを意味し、トレンドが上向きに転換し始めている可能性を示します。この50ポイントを超えて推移していく過程が、底値から大きく上昇しやすい重要な局面になります。
一方で、RSIが30%台から一度は持ち直したものの、50ポイントを超えられず再び下落してしまうケースもあります。この場合、株価も横ばいから徐々に安値を切り下げ、結果的に下降トレンドへと転換してしまうことがあります。RSIが50ポイントを上回れない状態が続くということは、値下がり幅の方が多い状態が継続していることを示しており、株価が下方向に向かいやすい環境にあると考えられます。
そのため、RSIが売られすぎの水準に到達したからといって、安心してしまうのは危険です。その後のRSIの推移をしっかり確認し、50ポイントを上回って推移できるのか、株価が安値を固めて上昇に転じられるのかを見極めることが非常に重要になります。この確認を怠ると、RSIの売られすぎだけを根拠にエントリーして、結果として損失につながってしまう、いわゆる「だまし」に遭遇する可能性が高まります。今回はこのようなRSIの基本的な見方を動画で解説していますので、ぜひご覧ください。

