東証1部 7203トヨタ自動車のリクエスト分析

「円安傾向、現在の株価、業績、すべてを考えあわせても現在の株価は安すぎるように思うのですが・・・。ご教示お願いいたします。」と、リクエストいただきました。

トヨタなどの大手自動車メーカーは、例えばドル円相場が1円動くだけで数百億円も利益が増減するといわれています。

足元のドル円相場1ドル=113円台の円安水準で安定した動きを見せていますし、発表される財務内容も悪くありません。
PER(連結)8.6倍、PBR(連結)も1.0程度と、ファンダメンタルズの視点からも割安と判断できます。

にも関わらず上値が伸びてこないのは、米中貿易摩擦の問題を背景に中国の景気減速が懸念されるためでしょう。北米の販売台数が横ばいなので、中国市場絡みの悪材料のニュースには注意が必要です。

それでは、日足チャートをみてみましょう。

長期筋の売買指針である200日移動平均線(橙)が上値で意識される展開が続いています。
チャートは、この200日移動平均線を上値抵抗とした下降ボックス相場です。
下値は、25日移動平均線(緑)・75日移動平均線(水)が収斂しつつ下値の支持線として意識されています。

ここから先の焦点は、まず上値ではこの200日移動平均線を突破し、長期下降トレンドからの転換となれるかどうか。
現状は、長期線より下に株価があるため動意がなければ直ちに上昇転換とはなりづらいかたちです。

一方の下値は、ご覧の25日移動平均線を維持できるか否かです。再度このラインを割れてきた場合には、ボックス下限を伺う動きから更なる下値模索の展開が予想されますので注意が必要でしょう。

大型株なので日経平均自体の値動きにも影響されやすく、同平均の動意が薄ければ、しばらく6500円-7000円を中心としたレンジ相場が続きそうです。

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