東証1部 7537 丸文のリクエスト分析

「先月、上昇に転じたかのように見えて購入したのですが、突然の急落で損切りし損なってしまいました。特に悪材料があった訳でもなく、需給要因が大きいのでしょうか。前回リクエストさせていただいた際にご教示いただいた下値目処660円まで来ましたが、ここから先の下値目処はどのくらいでしょうか。割安銘柄への長期保有目的なので、多少の下落は辛抱できる状況です。」と、リクエストいただきました。

引き続きのご質問ありがとうございます。
丸文は独立系の半導体商社ですが、産業機器向け半導体の需要が増加したことで自動車や通信機器向け半導体も堅調を維持した一方、TVやPC向けメモリーICの売上が減少。医療用向けレーザー部品なども期待されますが、収益予想ベースでは市場や品目によって好不調が入り混じった状況です。

ファンダメンタル的には連結PER9.6倍台・PBRも0.4倍と超割安水準ではありますが、
テクニカル上では基調は下降のまま、下げ止まりがみられません。

それでは、週足チャートをみてみましょう。

年央には、一時800円台のもみ合いで値固めしているかのように見えましたが、10月からの日経平均の下落に伴い800円台を割り込み、戻りで再度上値をたたかれると、その後下げ幅を拡大する動きとなっています。

米中の貿易摩擦による世界経済の下振れリスクが台頭したことで、地域別セグメントで中国比率の高い銘柄は敬遠されたとも推測されます。

今回の下落で大きく下げましたが、未だ自律反発も限定的なため、買いはまだ見送りです。長期投資ということではありますが、一時的な反発はあっても、これまで揉んだ800円台まで戻すには日柄調整がいりますと同時に、同水準が今後強い上値の抵抗帯として機能してくる可能性があります。

配当はよい銘柄ですので、安くなったタイミングで買いを検討する向きも多いと思いますが、仮に600円の大台を割込む展開となれば、現状一昨年8月の安値545円が視野入りしていますので仕掛け的な売り物からもう一段の下落にも注意が必要です。

下げ止まりが確認できるまで、買いは見送られるのがよいかと思います。

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