東証1部 6178 日本郵政のリクエスト分析

「いつも適切なお考えを示して頂きありがとうございます。日本郵政の株式の売り出しがありますが、証券会社に申込みをしようかと迷っております。売り出し価格10/25~10/27までのいずれかの日 ディスカウント率 2%~4%この先 今の配当が維持されるのなら、申込みしてみようかと迷っております。お考えをお聞かせください。」と、リクエストいただきました。

それではまず基調の判断からです。
日足チャートを見てみましょう。

今年の3月に窓を開けて急落した後は、おおむね値幅100円のボックス相場です。売り出しや自社株買いのニュースがあった後一時ボックス下弦まで売られましたが本日は75日移動平均線(黒)手前まで買戻しが入っています。

ここから先の上値の焦点は、この75日移動平均線です。
この線が上値の抵抗として機能すれば、再度ボックス下弦を試す動きがでてくる可能性があります。MACDもデットクロス中で、ボリンジャーバンドは拡大、株価が今後-1σを超えられなければ直近の下降の動きが継続しやすくなりますので注意が必要です。

テクニカル面では短期的に下降リスクがあるため、自然な株価形成の中でポジションをとることもできそうです。
短期トレンドが下降中の今、期末配当予定50円を取りにいくための目的だけに申込をするのはリスクが大きいかなと考えています。

自社株買いは消却される予定ですので大きな下落要因ではないですが、普段から値幅が少ない分、予期せぬ水準で保有するリスクはあるかと思います。保有するのであれば、ご自分の計算でその時のマーケットの地合いに合わせて持たれるほうが、後悔は少ないのではないかと思います。

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東証1部 8316 三井住友フィナンシャルグループ のリクエスト分析

「7月20日を底に上昇基調になって来ているように見えます。今度の配当権利落ちで下がった所での購入を考えていますが、何か注意すべき点がありましたら、ご教授いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。」と、リクエストいただきました。

22日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で11月にテーパリング(量的緩和縮小)を開始することが示唆されたことから、米長期金利が上昇。これを受けて、長短金利差拡大による業績改善期待が膨らみ本日は日本の大手銀行株に見直し買いが入りました。

テーパリングは株式などの金融商品にも影響を与えるため、市場参加者はいつテーパリングが行われるのかに注目しています。テーパリングを行うよというアナウンスで金利が上昇すると銀行株にはプラス要因となります。

一般的にはテーパリングが実施されると理論上の全体株価は下がるといわれていますが、開始時期や規模について前もって市場へのアナウンスが十分できていている場合は、マーケットの大きな混乱はないと思います。緩和縮小や利上げが開始されることは経済が強まった証拠ですので、本来であれば金融正常化の出口戦略として歓迎すべきことではあります。

ただし、市場参加者の予想より早かったり、利上げ幅が急激なものだと、市場が敏感になってしまうこともあり得ます。これから銀行株を取り組む場合は、念のため日米のテーパリング関連のニュースにアンテナをはっておく必要がありそうです。

それでは、日足チャートを見てみましょう。

75日移動平均線を20日ボリンジャーバンドの中心線(20日移動平均線[中期線])が上抜けてきました。MACDが再びGクロスし、バンドが拡大、1σ~2σのバンドウォークとなれば、中期的な上昇の継続が見えてきます。

ただし、上には4000円の大台、直近の高値、並びに6月4日の高値4089円と抵抗線がしっかりと控えています。本格上昇にはどうしてもこのレベルを抜けていくことが必要となります。

また、テーパリング始まるよというアナウンスだけでなく、実際にテーパリングが始まり、長期金利が緩やかに低下していくようであれば銀行株の上昇は落ち着いてくるかもしれません。

金利の変動により思惑での上げ下げはあっても、構造的な収益体系に大きな変化はない業種ですので長期的保有の場合は、高値掴みにならないよう押し目をじっくりまってエントリーされるのがよろしいかと思います。

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東マ 3498 霞ヶ関キャピタルのリクエスト分析

「お世話になっております。2021.7月に@3930で400株購入しました。そろそろ手放す方がいいでしょうか。8月に1:2に分割されています。よろしくお願いいたします。」と、リクエストいただきました。

それでは、週足チャートを見てみましょう。

8月に株式分割が行われていますが、これによる目立った動きはありませんでした。
ここのところ、この銘柄に対する出来高は多くなく注目している投資家が少ないことも原因ではないかと思います。

上場時の水準を維持している(上回っている)ことは良い点ですが、26週移動平均線(水色)が上値の抵抗線となっているため、ここを再度上抜けするには何か材料がほしいところです。

下値では、50週移動平均線(橙色)が2000円の大台近辺にありますので、下値支持線となるかが目先の焦点です。1700円近辺では下げ渋る動きもありましたので、崩れた際はポイントとして確認してください。

さて、ポジションについてですが保有された価格がだいぶ高い水準ですので手放すにも難しいところでしょう。本来であれば3000円の大台を割れるような局面では判断すべきだったこところですが、長期で保有されていらっしゃるのには意味もあるのかと思います。
新興株ではありますが、配当が少なからず出ていることは下値のサポート要因です。
2000円の大台を再度割らなければ持ってみるとか、7月につけた安値1742円を割らなければ持ってみるなど、ご自身なりにポイントを決めておくとよいかもしれません。

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