過剰な売られすぎを判断する移動平均線乖離率の見方

株価が大きく下落した場面では、「売られ過ぎなのか、それともまだ下げが続くのか」を判断することが非常に重要になります。その判断材料の一つとして有効なのが、移動平均線の乖離率です。今回は、株価の売られ過ぎを見極める際に役立つ「25日移動平均線の乖離率」の見方について解説します。

移動平均線の乖離率とは、株価が移動平均線からどの程度離れているかをパーセントで示した指標です。例えば25日移動平均線の乖離率であれば、株価が25日移動平均線から何%離れているかを示しています。乖離率の中心にはゼロラインがあり、ゼロより上であれば株価が25日移動平均線より上にある状態、ゼロより下であれば25日移動平均線より下にある状態を意味します。

株価が売られ過ぎの状態になると、この乖離率は大きくマイナス方向へ拡大します。銘柄によって多少の違いはありますが、中大型株の場合は、25日移動平均線からマイナス10%程度まで下落すると、かなり売られ過ぎの状態と考えることができます。これは言い換えると、直近25日間の平均株価と比べて、株価が10%も割安な水準まで下がっているという状態です。

実際に過去の株価の動きを見てみると、乖離率がマイナス10%以下まで拡大した場面から反発するケースは少なくありません。そのため、マイナス10%を一つの目安として「売られ過ぎの可能性がある」と判断することができます。

ただし注意しなければならないのは、乖離率がマイナス10%に達したからといって、必ずその水準で下げ止まるわけではないという点です。過去のケースでは、マイナス17%程度まで乖離率が拡大してから反転した場面もあります。実際に現在のようにマイナス15%近くまで下落することもあり得ます。

そのため、乖離率だけを見て「ここが底だ」と判断するのは危険です。株価が本当に下げ止まるかどうかは、ローソク足の形や値動きの変化を確認することが重要になります。例えば、安値の切り下げが止まる、反発のローソク足が出るといったサインを確認してから判断することが大切です。

つまり、移動平均線の乖離率は「売られ過ぎの状態かどうか」を判断するための目安であり、実際のエントリー判断は株価の動きと組み合わせて行う必要があります。

このような極端な乖離が発生する場面は、多くの場合、悪材料が出ていたり、相場全体の地合いが悪化していたりする局面です。市場参加者の心理が悲観的になり、売りが売りを呼ぶような状況になると、株価は平均値から大きく離れてしまうことがあります。

しかし、そのような過度な悲観の局面では、株価が行き過ぎた下落をしている可能性もあります。そのため、乖離率が大きくマイナスになった銘柄を監視し、下げ止まりのサインを狙うというのも、有効なトレード戦略の一つになります。

相場が大きく下落した局面では、売られ過ぎ銘柄が一気に増えることがあります。しかし、過度に売られた銘柄は、どこかのタイミングで下げ止まり反発する可能性が高くなります。そのため、移動平均線の乖離率を活用して売られ過ぎの銘柄をチェックしていくことは、非常に有効な分析手法と言えるでしょう。

今回はこのような移動平均線の乖離率を使った売られ過ぎ銘柄の見つけ方を動画で解説していますので、ぜひご覧ください。