今回はMACDを使って株価の上下の波を捉える方法について解説します。株価の波には、大きくうねるものから細かく上下するものまでさまざまですが、MACDとヒストグラムを組み合わせて見ることで、どのパターンにおいても比較的判別がしやすくなります。
MACDは特に、株価が1か月以上下落して大きく売られたあとの下げ止まりや短期的なトレンド転換を捉えるのに有効です。12日と26日の設定値は数週間から1か月程度の大きな値動きを捉えるのに適しています。
ただし、MACDの2本線だけでは細かな上下には対応しづらく、デッドクロスやゴールデンクロスが発生するタイミングが遅れがちです。そこでヒストグラムを活用します。ヒストグラムはMACDとシグナル線の差を棒グラフ化したもので、クロスよりも早く変化が現れます。棒グラフが小さくなり始めれば上値が重くなってきているサイン、下から上に切り替われば小刻みな反発の兆しをつかむことができます。
また、株価が長く下落や上昇を続けている局面ではMACDが有効で、トレンドの判定や下げ止まりの確認に役立ちます。一方、持ち合い相場ではヒストグラムが0ライン付近で上下しない状態が続き、棒グラフが小さいまま推移します。この状態では短期売買をしても利益が出にくく、損切りが増える傾向があります。
つまり、MACDは単にゴールデンクロスやデッドクロスだけを見るのではなく、現状に応じてヒストグラムと併用することが重要です。株価の大きな波、短期的な小刻みな動き、急激な売られすぎや長期トレンドなど、状況に応じてどの指標に注目するかを切り替えていく必要があります。
今回はこのようなMACDとヒストグラムの活用方法を動画で解説していますので、ぜひご覧ください。