決算時期に使える一目均衡表の買いサイン!雲上抜け銘柄の特徴

テクニカル分析において重要なテクニカル指標の一つである一目均衡表について、今回はその中でも特に注目される「雲抜け」のサインについて解説します。

一目均衡表の「雲」は、先行スパン1と先行スパン2の間に形成される領域であり、過去の値動きに基づいた「しこりの価格帯」を視覚的に示すものです。雲が厚い場合、それだけ過去に売買が集中した価格帯であることを示し、そこを上抜けるのは容易ではありません。逆に、雲が薄ければ、上抜けも比較的スムーズに進む可能性が高く、株価の上昇転換サインとして注目されます。

特に決算発表の時期には、この雲抜けが起きやすく、良好な決算をきっかけに上昇し、雲を抜けてくる銘柄が増える傾向があります。このときに雲抜けの有無をチェックすることで、しこりの価格帯を抜けた後の株価の軽さを把握しやすくなり、継続的な上昇が期待できるかどうかを見極めるヒントとなります。

また、一目均衡表には「三役好転」という強気の買いサインがあります。これは、①転換線と基準線のゴールデンクロス、②遅行スパンがローソク足を上抜けている、③雲を株価が上抜けるという3つの条件がそろう状態を指します。このうち、雲抜けは最後に起こることが多く、これをもって三役好転が完成するケースもよく見られます。

つまり、雲抜けが確認されたときには、すでに他の2条件がそろっており、買い転換のシグナルとして信頼性が高い場合が多いということです。とりわけ、トランプ関税ショックなどで売られた銘柄には、まだ上に厚い雲が控えているケースもあるため、抜けるまで様子を見る判断も有効です。

今回はこのような一目均衡表の「雲抜け」サインとその活用方法を動画で解説していますので、ぜひご覧ください。